高校生と行政が取り組む、北海道・大空町の人口減少対策─ブランドづくりと関係人口の創出
About the project
北海道の小さな町・大空町では、人口減少が進む中で「町のこれから」をどう描くかが課題になっていました。そこで、R/GA Tokyoは町役場や地元の高校生とともに「PROTO OZORA」というプロジェクトをスタート。高校の授業の一環として行われた約2ヶ月間のワークショップでは、町の未来をテーマにサービスや制度のアイデアを共に考えました。
私は、プロジェクト全体のビジュアルアイデンティティを設計。町そのものを“プロトタイピング”するというコンセプトから、空港や自然、文化などをシンボルとして取り込める、変化するロゴシステムを制作しました。また、最終プレゼンでは高校生が町長に直接提案を行い、NHKでもその様子が紹介されました。
第2フェーズでは「Ozora Life」というInstagramアカウントの運用支援も担当。町役場がSNS上で大空町の日常や移住魅力を発信できるように、ビジュアルトーンや投稿テンプレートをまとめたガイドラインを制作しました。大空の空の詩的な美しさや、町に流れる静かな時間を視覚で伝えるデザインに仕上げています。
Result
プロジェクトの集大成として開催した提言発表会には、町長・町議会議員をはじめ住民やパートナー企業など100名以上が参加。生徒たちの堂々たるプレゼンテーションはNHKや地元紙にも取り上げられ、新たな視点を得た町民からは高い評価を獲得しました。設計したロゴシステムは町内のサインや印刷物、SNSで速やかに導入され、ブランドの統一感を強化。Instagramプレイブック運用後2か月で、フォロワーのエンゲージメントが約25%向上するなど、デジタルでの発信効果も実証されています。
学生たちの提案内容をご覧になりたい方は、こちらからリーフレットをダウンロードできます。